2. 求める人物像編

求める人物像とは

求める人物像とは、会社の経営・成果創出に必要な人物の採用基準となる人物要件を設定し、採用計画や情報発信、そして選考設計に活かしていくもの

新卒採用を実施することが決定したら、まず求める人物像を設定しましょう。
求める人物像の策定手順は、一般的に会社の経営や経営目標に必要な人材や成果を創出するための能力などから、人物要件に落とし込んでいきます。
そして、求める人物像が緻密に設定できれば、採用計画や情報発信、そして選考設計の活用方針が決まり易くなり、その活用内容も明確になります。
尚、求める人物像を緻密に策定するには、様々な採用関連者との調整に多くの時間がかかりますので、時間的余裕をもって取組むことをお勧めします。

求める人物像策定の為の情報収集

求める人物像を策定するに当たり、以下のリソースを活用することが一般的です。

  • 経営理念(会社を経営する上で全社員が心得ておく考え方)
  • 経営ビジョン/経営戦略(会社が目指す目標やその目標を達成するための施策)
  • ハイパフォーマー/コンピテンシー(成果を上げるために必要となる要素)

これらのリソースが全社で確立していれば、短・中・長期を見据えた会社が必要とする人材やその人材に求める能力を導き出すことが比較的容易です。
尚、ハイパフォーマー/コンピテンシーを明確にするには、高業績をあげる社員と低業績社員に対して、適性検査や行動観察などを用いて比較、そして高業績社員に共通する要素を洗い出す方法がよく用いられます。
また、これらのリソースの曖昧さの補足や、更に定量・定性的にするために、採用関連者へのアンケートやインタビューを用いることもあります。
アンケートを用いるか、インタビューを用いるかは、対象となる人数とその情報収集する深さによって検討します。
例えば、確認する項目が明らかで、より多くの人から意見を集めたい場合はアンケート、逆に少数の人に深い内容を聞くのであればインタビューを選択することが適切でしょう。

求める人物像の要素設計

情報収集したら、必要な要素を以下の区分毎に分けて洗い出していきます。
これらの区分を用いて洗い出すことで漏れなく検討することが可能になります。

  • 能力(学力、思考力、コミュニケーション能力など)
  • スキル(専門性、技術知識、保有資格など)
  • 経験(対人折衝、企画、研究など)
  • 属性(性別、年齢、地域など)
  • 社風適合性(志向、価値観、性格など)
  • 勤務条件(給与、勤務時間/場所など)

新卒採用は、基本的に社内活性化のために多様性が求められ、且つ未経験者のポテンシャル採用であることから、特に能力、社風適合性、属性を重視して検討することが望ましいでしょう。
但し、グローバル採用においては、日本独特の"総合職"採用が通用しづらく、スキル・経験もしっかり定義しておくことが重要です。
また、要素の洗い出しと並行して、キャッチ(言語化)を策定すれば、メッセージ性を持たせることができ、採用関連者間で覚えやすくなり、理解促進に繋がります。
キャッチ(言語化)とは、例えば、『世に存在しないビジネスへ躊躇しない人物』など、採用関連者がイメージしやすいものです。

求める人物像の活用方法

要素を洗い出すことができたら、その要素を以下の採用活動において活用できるように検討します。

  • 採用計画(採用スケジュール、訴求メッセージ、媒体/ツール選定)
  • 情報発信(ツールコンテンツ策定、コミュニケーション運用)
  • 選考設計(選考プロセス設計、選考内容設計、評定票設計)

一般的には、少なくとも選考設計には活用するケースが多く見られます。活用内容としては、選考プロセス、選考内容設計、評定票への落とし込みなどです。
つまり、求める人物像を見極めるには、どの位の選考回数と選考内容が必要で、選考中においては何を評価するのか評定票に明示するために活用します。
例えば、チームワークが必要なのであれば、グループディスカッションの導入も検討材料にあがり、その評定票においても、どの様な行動をした場合にチームワークがあると判断すべきか明示されていることが望ましいでしょう。
また、情報発信で活用すれば、セルフスクリーニング効果を得ることも可能です。セルフスクリーニング効果とは、求める人物像を学生が見て、「自分は求められていない」と感じれば、自ずとその学生は応募しなくなり、選考時のマッチング精度が高まることもあります。
更に、求める人物像が特殊であればあるほど、これら全ての活動を工夫する必要があります。
例えば、帰国子女や外国人をターゲットとするのであれば、採用計画に関わる採用スケジュール、訴求メッセージ、媒体選定も、通常の国内採用の採用活動フローとは異なってくることが予想されます。

ここがポイント

ここまで、求める人物像策定の為の情報収集、要素設計、活用方法について述べましたが、最も重要なことは、実際の選考場面で確実に活用できるようにすることです。
要素設計においては、如何に実際に使える内容に落とし込むか、使うシーンをイメージしながら検討することが重要です。
また、策定段階から採用関連者を巻き込むことができれば、策定した求める人物像は関連者間にとって納得あるものとなり、そして評価レベルの目線も合いやすくなります。

これらの『実際に使える要素への落とし込み』や『採用関連者の巻き込み』は、利害衝突が起きづらい経験ある第3者を活用することも、重要なファクターですので、お困りの際は当社へお声掛けください。

お問い合わせフォーム