情報発信とは、採用活動全体(募集から内定まで)を通じて、どの様なメッセージをどのタイミングで伝えるのかを決定し、ストーリーを創っていくことです。伝えるべき情報は、採用目的や採用ターゲット学生によって検討する必要があります。
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求める人物像(採用ターゲット)が決まったら、情報発信を検討していきましょう。
採用活動は、学生との出会いの場であり、相互理解の場です。学生に自社のことを理解してもらい、入社したいと強く思ってもらえるようになってはじめて、本当の意味で選考ができるようになるものです。
情報発信を策定していくにあたっては、以下のフローで検討していくことをお勧めします。
まず自社の客観的な事実情報を抽出し、整理します。抽出する情報は、採用ターゲットを想定して情報を集めるのではなく、「事実情報」をなるべく多く集めることに注力します。
事実情報を抽出する”視点”として、以下の「経営」「仕事」「顧客」「人材」「環境」を用いると整理しやすいでしょう。
視点 | 例 |
---|---|
経営 | 企業体力、財務体質、成長性など |
仕事 | 職務内容、経験や能力の向上、スキルや能力の向上など |
顧客 | 顧客からの評価、商品の優位性、社会的評価など |
人材 | 社風、優れた経営者と社員など |
環境 | 職場環境、労働時間(残業時間)、給与や福利厚生など |
整理した情報を採用ターゲットに対して訴求できる内容かを検討し、アピール情報を選定します。
この時、自社がアピールできるかではなく、競合他社がアピールしている情報も意識して選定します。
自社がどんなに「提供したい」と思える情報であっても、他社との違いが学生に理解されなければ、効果は見込めません。競合他社の情報をできる限り収集し、「何が違うのか」「どこが違うのか」を考えましょう。
採用後ミスマッチを避ける情報開示の考え方に関する詳細はこちらをご覧ください。
>> 採用のミスマッチを減らす「価値観」のすり合わせ
選定したアピール情報を伝えるタイミングを決定します。早すぎたり、遅すぎたりしないように採用フェーズ別に何を発信するのが目的をもって、ベストなタイミングでベストな情報を発信できるように設定します。一般的な採用フェーズ別での目的は以下の通りです。
採用フェーズ | 「情報発信」の目的 |
---|---|
母集団形成 | ・学生との接点を設ける。(知ってもらう、興味を持ってもらう) ・「欲しい学生」にエントリーしてもらう。 ・エントリーした学生の会社理解を深め、次のステップに進みたいと思ってもらう。 (動機付ける) |
会社説明会 | ・会社の雰囲気を実際に肌で感じたいと思ってもらう。 ・対面でないと伝えられない会社の情報や雰囲気を、学生に直接届ける。 ・より理解が深まった結果、実際に選考に参加したいと思ってもらう。(動機付けられる) |
選考 | ・ひとりひとりの学生の疑問に応え、不安を払拭する。 ・選考に通過(合格)した学生に対して、通過したという手応えを感じてもらう。 ・次の選考に進みたい(内定が欲しい)と思ってもらう。 |
内定フォロー | ・最終的に自社を選んでもらう。(口説く) |
発信するアピール情報を選定し、フェーズ別に配分したら、そのアピール情報を誰が発信するのかを選定します。発信者が異なると、情報が同じであっても、与えるイメージは大きく異なりますので注意が必要です。
採用フェーズの初期段階である母集団形成や会社説明会などでの『マス』への情報発信では、学生ひとりひとりの顔が見えないため、学生に応じた情報発信は難しいと考えがちです。
しかし、『マス』への情報発信においても、学生マーケットの調査データを活用したり、Webでアンケートとるなどの活動を通じて、学生の傾向を把握することができます。そういった情報をベースに、「こういう学生なのではないか」という仮説を立て、学生にマッチする情報を発信していくことで、自社に対する理解度を高めることは可能です。
また、採用フェーズが進めば、個々の学生の顔を見ながらの『One to One』でのコミュニケーションが可能になりますので、個々の学生にマッチした情報を届けていくことで、最大限の効果を引き出すことができます。
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