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若手社会人の就業実態調査結果

【調査結果】テレワーカーの7割がコミュニケーションにストレスなく勤務

~業務に支障はないけれど、出社/日常会話が無く帰属意識に影~

2020.9.17

レジェンダ・コーポレーション株式会社

人事BPR・BPO(採用人事・労務・システム)のレジェンダ・コーポレーション株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:藤波 達雄、以下 レジェンダ)は、緊急事態宣言以降、就業環境が大きく変化した実態を捉えるため、若手社会人(20代~30代前半、以下 社会人)に、現在の就業環境やコミュニケーションについてアンケートを実施しました。5,695名に調査を依頼し、841名から回答を得た。在宅勤務が業務進行上問題ないことが確立されつつありますが、業務外における繋がりの薄れが浮き彫りになりました。(調査期間2020年8月26日~31日)

調査結果サマリー

緊急事態宣言時は約7割の社会人が在宅勤務を行っていましたが、現在は約5割まで減少しています。現在も在宅勤務を行っている社会人407名のうち7割が、業務上でのコミュニケーションにストレスがなく働いていることがわかりました。一方で対面時に発生していた社員間での雑談などがなくなり、エンゲージメント醸成に影がみられました。

また、チーム外のコミュニケーションをとる頻度がほぼないと回答した人は約4割となりました。

在宅勤務は業務遂行に支障は出ていないものの、雑談の不足やチーム外コミュニケーションの頻度の低下により、人間関係や帰属意識を醸成する機会が失われつつある様子が浮き彫りとなりました。

1. 緊急事態宣言時と現在の勤務状況比較

緊急事態宣言時と現在の在宅勤務状況について尋ねると、緊急事態宣言時では68.1%の方が在宅勤務(週1~2回含む)を行っていましたが、現在では48.3%の方が在宅勤務をしている状況であると回答しました。

「フルタイムで在宅勤務」、「週3~4日で在宅勤務」をしている比率が下がり、多くが通常勤務に移行したことが伺えます。

2. テレワーカーの7割がコミュニケーションにストレスなく勤務

コミュニケーションの頻度は45.2%が「1日複数回」

在宅勤務を行っている407名にチーム内における電話/WEB通話の頻度を尋ねると、在宅勤務時におけるチーム内メンバーとの会話は「1日複数回取っている」が45.2%という結果でした。

コミュニケーションの量については「丁度良い」が7割前後

コミュニケーションの量が十分か尋ねると、頻度に関わらず「丁度良い」と答えた人が7割前後となりました。業務上でのコミュニケーションにストレスなく働いている様子が伺えます。

「丁度良い」と感じた理由には、WEBだからこそ業務上必要最小限のコミュニケーションになったことで業務が円滑になったという意見が多かったです。「不足している」と感じた理由には、「業務上不都合はないけれど、ちょっとした相談や雑談などの会話がしづらくなった。」「さみしい。」といった意見が多く寄せられ、在宅勤務特有の新たな問題が生じています。

▼質問:そのエリアへの移住を希望する理由<一部抜粋>

  • 【多過ぎる】
    • 朝夕の報告+必要に感じられる時は良いが、それ以外にも必要性が感じられないのに実施されることがある。また、1対1の通話だと会議という体をとっていないせいか無駄に長引かされてしまうことが多々ある。(IT系/20代後半)
    • web会議が増えたことで、会議室に移動せずに参加できるようになったが、その創出された時間に入れられる無駄な会議が増えた。(金融系/20代後半)
    • 話すことがない/そんなに話す内容がない(複数名からの意見)
  • 【丁度良い】
    • 毎日何かしらの打ち合わせが入っており話す機会があるのと、週2回の朝会でチームとして意識的にコミュニケーションを取る場がある。(教育系/30代)
    • ラインワークスやZoom、電話をそれぞれ緊急性に応じて使っており、ミスコミュニケーションも発生していないため。(インフラ系/20代前半)
  • 【不足している】
    • 業務上必要なコミュニケーションは十分に取れているが、会議体を持つまでもない話題や雑談に近い会話は激減した。(流通系/20代後半)
    • フランクにチャットを送ると送りすぎ、明確な目的がないと会議設定が出来ない感じで、簡単なアドバイスやアイデアをチーム内で効率的に集めることが難しくなった。(メーカー系/30代)
    • さみしい(金融系/30代)
  • 【都市近郊】
    • 都市部に近くありつつも自然のなかにあり、畑をもつ生活が実現できそうだから。(流通/20代前半)
    • 関越道・上信越道・北関東道へのアクセスが良く、趣味のスキーや登山に行きやすい。友人や親の住む東京へのアクセスもよい。(金融/30代)
    • 地元であるため/幼少期に育った地だから(複数)

チーム外のコミュニケーション

チーム外となると1日に複数回連絡を取る人の割合は17.0%まで減少します。それどころか基本的に会話による連絡を取らないが36.6%になり、業務を遂行する上で必要のない連絡/会話をしない傾向が顕著となっています。

業務外のコミュニケーション頻度は減り、さらにチーム外の横のつながり機会も減っています。会社への帰属意識が希薄になりつつあることが浮き彫りとなりました。

レジェンダの見解

本調査結果から、在宅勤務を行う社会人の7割がコミュニケーションにストレスなく勤務している様子が伺えました。コメントを分析していくと、チーム内の連携が上手くいくケースは、「通話」「メール/チャット」と連絡手法を使い分けており、コミュニケーションの量も「丁度良い」という回答が多いです。反対に連絡手法の使い分けが上手く出来ていないと、コミュニケーションの量が「多過ぎる」や「不足している」という意見につながっています。在宅勤務時にチームマネジメントをする際は、報・連・相のフローや連絡手法をチームで改めて見直し、メンバー全員の理解を得ておくことが大切でしょう。

また、相手の忙しさが見えないため、連絡を躊躇している意見も目立ちました。たとえチームメンバーであっても軽い相談事や雑談に近い情報交換の連絡をしてはいけないのではないか?という不安を抱えており、軽いコミュニケーションのとりづらさが、結果として、会社のエンゲージメント低下につながりかねません。

企業の人事部は、業務上の取り組みの見える化はもちろん、業務外におけるオンラインコミュニケーションの場作りが求められており、在宅勤務時においても、コミュニケーションを円滑に進める仕組み作りが、組織力向上に重要になると考えています。

また、今回コロナ禍における転職検討状況も同時にアンケートを実施しました。転職理由として、「帰属意識の低下」などコミュニケーション不足に起因する意見が多く集まっていたことも興味深く、引き続き、調査を進めていきたいです。

アンケート概要

アンケート期間 2020年8月26日~31日
アンケート方法 インターネット上でのアンケート画面による回答
アンケート対象数 5,695名(20代から30代までの若手社会人)
回答数 841名(内407名は現在も在宅勤務をしている社会人)
設問項目
  • 緊急事態宣言時と現在の勤務状況
  • チーム内外の社員との会話でのコミュニケーション頻度
  • 人事評価制度の変更有無と現在の評価方法
  • 人事評価制度の満足度とその理由
  • 緊急事態宣言以降に転職の検討有無とその理由
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