人事/組織コラム

効果的な360度評価制度導入は組織を成長させる

個人や組織を成長させ、新たな課題を導き出した360°評価制度

私がお客様に採用支援サービスを提供する「現場」から、社内の課題と向きあう管理部に異動して、早くも1年が経とうとしています。
約1年前、管理部に異動して最初に取り組んだのが360°評価制度の導入でした。

個人の成長を促すために360°評価制度の導入

当社の人事制度は、目標管理(MBO)制度が基盤にあり、半期(半年)毎に期初/期中/期末と個人面談が実施されます。
また年1回「成果プレゼン」と呼ばれる、社長へ自分の成果・成長をプレゼンする場や「自己申告制度」も半期毎に実施するなど、社員と向き合う人事制度は充実しています。

なぜそんな当社が更に360°評価制度にまで着手しようと思ったのか?
当社が掲げている経営理念の一つ『成長』を実現し続けるためには「何が必要なのか?」という気づきがもっと必要だと考えたからです。

実際、今の自分があるのは、何よりもお客様や当時の上司や同僚からの適切なフィードバックがあったからこそ。
特に、組織を引っ張る管理職層が「気づきを得られる場面が少ない」「成長機会を得られていない」と感じているとしたら...
企業としては大きな課題であり、社員個人ひいては企業の『成長』を阻む大きな要因になるのではないかと思ったからです。

360°評価制度をより効果的に活用するための細心の注意

制度導入に向けて動き出すと今度は実施詳細について具体的に決めていく必要があります。

  • そもそも評価者を記名式にするのか、無記名式にするのか
  • 誰を対象に実施するのか、評価者と被評価者はどう紐づけるのか
  • 定性評価(コメント)は記入してもらうのか、誹謗中傷にはならないか

...等々

最終的に当社では、無記名方式での選択式質問と本人の「良いところ」「課題だと思うところ」についてもコメントを記入してもらう形式とし、評価されるのは管理職層で評価するのは日常的に接している同僚・部下としました。コメント記入にしたのは、何か『気づき』を得られるとすれば、他者からの言葉つまりコメントだと思ったからです。
一方で、コメントの確認にかなり神経を使い、調査実施後には全てに目を通しました。なぜなら、あくまで管理職層の『成長』のためであって、決して誹謗・中傷を望んでいるわけではないからです。

結果はシートで提示し、それは評価項目の点数が明確にわかるレダーチャート、そしてコメントで構成され、良い点や悪い点を見やすく表示させました。
しかし、結果が見えやすいが故、ひどくショックを受ける人がいる可能性もありましたので、当社では管理職層へのフォロー研修やコーチングの機会も提供し、評価された本人がより前向きに受け止められるように工夫しました。

結果として、評価された管理職層からは、

  • (理解しているつもりだったが)自分の意思を伝えるのは難しい。改めて一人ひとりのメンバーと向き合いたい
  • 自分の課題が明確になった。課題克服に努力するが、変化が見えやすいように1年後くらいに再度実施してほしい

等々、しっかりと結果を受け止めた前向きな意見をもらうことができました。

更に、自分の評価結果をメンバーに開示し、単なる個人評価のツールとしてだけでなく社内コミュニケーション増加のツールとしても、360°評価が役立ちました。

組織の「強弱」も明確にしてくれる360°評価、そして新たな課題が

実施側(私を含む管理部)としても大きな収穫がありました。
それは、360°評価全体の集計(平均)を実施したことで、組織としての『強弱』がはっきりと見えてきたことです。
360°評価と聞くと、個人個人の結果に目が行きがちです。しかし、実際には明確に組織としての『強弱』も結果に表れます。管理職層といえども、同じ組織で働いていることは変わりなく、知らず知らずのうちに『同質化』が進み、個々の強弱と組織の強弱はリンクしているのです。

今、私の中には新たな課題があります。

  • どうすれば不要な『同質化』を突き破らせることが出来るのだろう?その為の刺激は何だろう?
  • 不要な『同質化』を避け、『成長』を実現していくために、どんな仕掛けを創らなければならないのか?

難題ではありますが、ひとつずつ乗り越えていきたいと思います。

みなさん自身そして、みなさんの所属する組織は『成長』していますか?『成長』を促すためにどんな施策を検討していますか?
360°評価も一つの素材として活用してみると面白いかもしれません。

管理部 マネジャー T.O

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