採用コラム

内定者研修のグループワークのブレストは2回やる

真面目な内定者を一人前にする責任

今年も早いもので残すところあと3カ月。
10月3日に2012年入社の新入社員の「内定式」を執り行った企業も多い。
また、内定式に併せ内定者研修を実施したり、内定式の日に最終の成果プレゼンテーションを行うように、
夏から長期間の内定者研修を実施したりする企業も多い。

集合型の内定者研修が、入社前に、それも大学4年生の早い時期から入社直前まで広範に、
当たり前のように行われるようになったのはいつからだろうか?
無論、私の時代は「懇親を深める」という名のもとの「拘束」が一部の企業で行われていたり、
申し訳程度の通信教育があったりはしたが、最近の様に卒業旅行に気をつかうようなことはなかった。
(古い時代の話です。毎回すみません...)

今回は内定者研修をお手伝いした中で、気付いたこと、感じたことをお届けしたい。

内定者120名が一堂に会した内定式の後で、
ビジネスマンの仕事力のベースとなる「ロジカルシンキング」と「発想力」の2つのスキル習得を目的に研修を行った。

お客様は日本でも有数のメーカーで、集まった内定者たちは、
製造部門、品質管理部門、営業部門、スタッフ部門と、全部門にわたるが全員が顔を合わすのは内定式が初めて。
お互いの出方を探り合うような緊張感が漂っている。
「いいなぁ、この緊張感」
社会に出たらたくさん厳しい目にもあうことになるだろう。
これからは仕事を通じて教えられ成長する日々が続き、それはこれまで生きてきた時間よりも長い。

真面目さと低体温

緊張感を解くことと、研修のテーマに興味を持ってもらうために「論理的に考える」ことを体験できるアイスブレイクからスタート。
体を動かし、口を動かすことで、頭もまわりはじめ徐々に参加意欲が高まっていく...のはずだがどうも様子がおかしい。

一言でいうと「ノリが悪い」。
アイスブレイクのはずが、今一つアイスブレイクされない
(手前味噌だが、かなり面白く、エキサイティングなアイスブレイクなのだが)。

あれれっ?!

これから終日、グループワークを中心としたプログラムが続くのに、この低体温な感じ、どうしたらよいだろうか...そんなトーンで始まった。
とは言え、根っ子の部分は多分真面目な彼・彼女たち。
無関心でも、やらされ感があるわけでも、斜に構えているわけのでもなく、受講姿勢はいたって真面目。単にひんやりした空気感なのだ。
ここは、プロとしての腕の見せどころ。
何とか、夢中になってワークに取り組み、「やったなぁ、やりきったなぁ」という状態を作り出したい。

様子が変わってきたのは、アイディア出しのためのグループワークを始めてから。

ここに単純な仕掛けがある。「同じテーマでブレストを2回行う」たったそれだけのこと。
ただ、受講者へのアナウンスは「アイディア出しのフェーズは1回のみ」と告知している。
各グループで何個のアイディアを出せたのか数を競い、質は問わない。
たいがい、初めてブレストを行う時はさまざまな雑念が入って、
「こんなアイディアはつまらないのではないか」と躊躇したり、出したアイディアを評価してしまったり。
それで、アイディアの数に大きな差が出たりする。

ここで終わりにしないのがポイント。
同じテーマでもう一度ブレストを行うチャンスを与える。
初回に出したアイディアを再度出してもOKのルールで、とにかく数を出すことに集中させる。
俄然やる気になり、自然に作戦会議が始まる。
数を多く出せたグループのアイディアを偵察に行き、自発的に行動し始める。
ここまで来れば結果が付いてくる。

この第2ラウンドでは、同じ時間内で2倍から4倍の数のアイディアが出てきた。
受講者の様子も目に見えて変わり、発言も増え伸び伸びと本当に嬉しそうにしている。
勝敗はもちろん、成果が出たことによる喜びに他ならない。

「もう一回やってみたい!」そんな声が必ず上がってくる。

チャレンジのチャンス

「失敗したくない」これがなかなか外れない「箍(タガ)」。

私たちが想像する以上に、失敗を恐れ、チャレンジをためらう。

「もう1度、チャンスがある」仕事の現場でこんな環境を作り出し、繰り返すことで
「出来たと感じ、自信を持つ」機会を与えてほしい。
そうすれば失敗を恐れなくなり、取組み姿勢が受け身からポジティブに変わっていく。

低体温で受け身の彼らだからといって、そのままにしてしまうと何も変わらない。
一度、会社が受け入れることを決めた人材に最大限にチャンスを作り、可能性を引出し、伸ばしていく。

私たちには彼らを社会人として一人前にする責任がある。

人事・労務支援事業部 マネージャー R.N

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